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ふたりのこと

こんにちは。スタッフニシカワです。

来月から始まる『ふたり展』。

オープン当初より毎年行っており、今年で3回目を迎えます。

回を重ねるごとに確実にファンが増えている、ふたり。

そんなふたりの魅力って、何だろう?

そう思ったときにすぐに思いついたのが、確実に可愛くて、そして、へんてこだということでした。

holickerさんの、樹脂でできた動物たちはみな何とも言えない愛らしいお顔をしています。

女性なら絶対、好きになる可愛さ。そして、そんな可愛い作品の中にでも、彼女らしい、ユニークなものも。

個人的には特に、戌張り子がお気に入りです。

一見可愛い物を作っているように見えますが、話をしていると、ちょこちょこと、不思議なことも。

例えば、オーナー達とカニを食べに行った翌日のこと。偶然か何かの用事で会った彼女に、お土産でもらってきたカニをあげると、「わ〜い!カニの口の部分がどうなっていたのか、ずっと気になってて見たかってん!!」と言って、たいそう喜んでくれました。そんなに、カニの口まわりの構造、気になる・・・?!と思いながらも、お渡ししました。その後、お家でじっくり眺めたそうです。

またある時は、とてもリアルなイカのイヤリングやピアスを作っていたり、うさぎのことをとても愛していたり、カブトガニのお腹の部分を忠実に再現しようとしていたり。

可愛いものも、面白いものも、ある、holickerさんの作品。

そんな面白いことを考えているholickerさんの目線で作られた作品だからこそ、多くのファンの方に愛されているのだろうなぁ、とぼんやり思っています。

 

一方の、消しゴムはんこを作っているusamusi Worksさんは、holickerさんに比べると、ユニークな作品が多く並びます。「自分で作ってて言うのもあれやけど、これ、何に使うんやろ?」なんてことを耳にすることもしばしば。

見本として紙にはんこを押して、販売用のはんこに添えて小包装されているのですが、その紙に書かれた何気ない一言が「面白くて好きなんです」という方も多くいらっしゃいます。うさむしさんの考えることや言葉自体が、面白いところも、ファンの方々にとって魅力のひとつなんですね。

一見、へんてこな図柄のはんこが多くあるように見えますが、そのはんこには実はテーマがあったり、知識が豊富なうさむしさんならではの目線で作られた物が多くあります。

たとえば、横溝正史の小説、八つ墓村や金田一シリーズをモチーフにした図柄、稲川淳二風のキャラクターのもの、トリがパンツを履いている「変態紳士」シリーズ。

普段話をしていても、谷崎潤一郎のことばかり考えていたり、満島ひかりの乱歩シリーズに興味があったり、、。20代くらいの女の子では到底思いつかないことばりを考えているなぁ、といつもしみじみ。

そんな、うさむしさんだからこそ、話をしていると面白く、年齢層の幅広いファンがいるんだろうな、と。そして、意識をするしないに関わらず、面白いことを考えているうさむしさんの頭の中のものがはんこに表れていて、そこが多くの人に愛されている理由なのだろうと思います。

実は中身は変態だということを必死で隠しているようですが、はんこにばっちり現れているため、すでに手遅れです。

 

知れば知るほど面白く、どんどんはまっていってしまう、ふたり。

来月より始まる『ふたり展』では、可愛くて、ユニークで、時にへんてこな楽しい作品がたくさん並びます。

どうぞ皆様、ご期待下さい。

 

 

古いピアノが奏でる音は〜8/31 夕涼みジャズライブ〜

 

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カフェにある古くて小さなピアノは、幼稚園の園長をしていた母方の祖母のものです。祖父が小学校の校長先生だったこともあってか、戦時中は集団疎開先まで運んで行ったという母の家族にとっては大切なピアノでした。母の実家に昭和の初めからあった古いもので、昔はみんなそうだったのかもしれませんが、表面の塗装は漆で、鍵盤は全て象牙で出来ていました。

母が私たち娘のためにと譲り受けたものですが、父の転勤の度に引っ越し荷物として移動したり、倉庫に預けられたり、その倉庫でぼやが起きたりするうちに、鍵盤は反り返り、塗装は剥げてしまいました。ピアノの修復を決めたのは母で、中も外も修復して全く違うものになってしまいましたが、何とか使えるようにはなりました。その修復からも、すでに15年以上が経ち、母もすでに亡くなりました。

vowcafeを作るとき、ジャズが好きな夫は絶対にピアノを店に持って行こうと言いましたし、私も東京の馬喰町にあるピアノのある定食屋さん『フクモリ』が好きだったので、連・建築舎の建築士 伴さんにピアノの居場所を作ってもらいました。伴さんは、ピアノの存在を私たち以上に大事にして設計してくださったなぁと思っています。

ところが、オープンから2年、ピアノが活躍して日の目を見ることはなかなかありませんでした。簡単な消音はしていても、元々の音量や反響も大きいので、時間帯などにも配慮が必要だったためです。最近は、個展などで作品がたくさん搬入される度に、一番いい場所に陣取っているピアノをどこかに動かそうか?という話が出て、ピアノはかなり肩身が狭くなっていました。

数ヶ月前のある日、昨年うちで個展をしてくださった木版画家のイワウチマリコさんを介して、ジャズピアニストの関谷友加里さんと出会う機会がありました。2人の小さなお子さんを持つ関谷さんは、産休でジャズピアニストとしての仕事をしばらくお休みしていたのですが、最近、大阪音楽大学の講師のお仕事共に活動を再開したところでした。

関谷さんは古くて小さなピアノをとても気に入ってくれて、「弾いてみてもいいですか?」と遠慮がちにたずねてから、ピアノの前に立ちました。それから、それはほんの数分間のことでしたが、お店の中に気持ちのいいピアノの音色が溢れました。その時の心地よさは忘れることが出来ません。

しばらくして、関谷さんが一人でお店を訪ねて来てくれました。用件は、月に1、2度、平日の昼間や夕方に、うちのお店でゆったりとしたジャズピアノのライブが出来ないか、というお話でした。普段通りのカフェでコーヒーを飲みながら、気軽にジャズが聞ける、そんなことはできないかな?と。

話し合い、メールをやり取りし、関谷さんのライブにも伺いました。正直、平日の昼間や夕方にジャズを楽しんでくださる方がどのくらいいらっしゃるものか、図らずもその時間にお店でお茶を召し上がっているお客さまは喜んでくださるのか?などなど、気になることはいろいろありました。でも、私と関谷さんの結論は、月に1〜2度、上質なジャズがいつものカフェで聴ける、お友だちとコーヒーを飲みに行ったら気持ちのいいピアノの音が流れてる、そんな時間がたま〜にあるカフェって悪くないんじゃないか?ということでした。そうやってこの場所に音楽が根づいていったら、素敵だろうな!と。

カフェは通常通りのお値段で、チャージはいただきません。演奏が良かったら投げ銭でチップを入れていただく、そんなやり方で始めてみます。月に1度、平日の午後の昭和町にゆるゆるとジャズピアノのメロディが流れている。そんな景色が見慣れたものになるといいなぁ、と願いつつ始めます。

第1回目は、関谷さんのお披露目もかねて、8月31日(水)17時から、『夕涼みライブ』を企画しました。この日はビールも少しご用意します。ぜひお気軽にお出かけください。

関谷友加里「夕涼みジャズピアノライブ」

8月31日(水)17時より19時 2ステージ

ノーチャージ・チップ制

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プロフィール/せきや・ゆかり ピアニスト・作編曲家

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大阪府出身。4才よりピアノを始め、高校時代にベーシストの兄のバンドでライブデビュー。その頃よりジャズに興味を持ち、大阪音楽大学で学び首席で卒業。師である石井彰氏の影響でオリジナルを作るようになり、21歳で自作曲を収録したアルバム「a sunset glow」をリリース。 その後「関谷友加里トリオ」を結成、後に田中ゆうこ(現 由中小唄)(vo)を迎えて2011年に「ありふれた愛なので・・・」をリリース、2013年には加賀温泉郷フェスのイベントでグランプリを受賞し、メインステージに出場する。

現在はジャズスタンダード/即興/オリジナルの垣根をなくした演奏を目指し取り組む他、「メロンオールスターズ」「SEMODAI」等のグループに参加。 自然と発生する色々な物事を大切に活動・生活している。 大阪音楽大学ジャズコース非常勤講師。

 

ご縁があれば・・・

こんにちは。スタッフのニシカワです。

10月18日(土)19日(日)に千葉のニッケコルットンプラザで行われた「工房からの風」へ平岡と2人で行ってきました。

今までのように楽しむことはもちろん、素敵な方に出会えたら、そうして、ご縁ができて可能なら、いずれ当店でも一緒に何か楽しいことができたら・・・なんてことをひっそりと思いながら会場へ到着。

これからは、自分からも素敵だなと思う人と積極的に繋がりを作っていきたい、そう、思うのですが・・なんせ、人見知りな私は、自分のお店のことを言い出せず、もじもじしていました。自分好みの作品を見つけると、会場以外では、どこで買えますか・・?などと、小さい声で聞いてみたり・・・。その様子を遠くから見ていたオーナーは、もうすっかり私が売り込みをしているのだと思ったようで、さっと傍へ来ては突然、作家さんへ名刺を渡して、作家さんをぽかん、とした表情にさせていたました。

そんな風に困らせてしまった、作家さん、お名前は廣川温(ひろかわ あつし)さんいう方でした。滋賀県甲賀市信楽の工房で作品を作っていらっしゃるそうです。廣川さんのお皿はどれも素敵で、どれを買うかですごく迷ってしまい、いつまで経っても決められず。お話するよりも、ずっと、作品の前で固まっていました。そうすると、すでに廣川さんのお皿や片手鍋などを購入したオーナーとその友人2人に囲まれ、これならどんなに使いやすいか、などを力説され、売り込まれ、やっとひとつのお皿を購入。なんだか、年を重ねた女性の力強さ、パワフルさを実感。皆さんの売り込みっぷりに、若干、とまどう私。

私たちが購入したお皿などは、なんでも耐熱で直火もオーブンもOKだというお皿。

見た目にまず惚れて、使い勝手もいい、ときたら、みんな欲しくなりますよね。使用後のお皿も見本で置いてあったのですが、使っていくうちに、お皿の真ん中あたりにぼやっと、黒くこげた跡が出来ていて、それもまた、素敵な風合いでした。

廣川温:http://atsu-hirokawa.tumblr.com

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他にも、ギャラリーSo-Raさんで展示会をされた“いにま陶房”のお二人の姿も。ギャラリーSo-Raさんからお話は伺っており、展示会の時にも器やお皿を購入したのですが、お会いするのは初めてでした。いにま陶房さんは奈良県の吉野郡川上村という場所で作品を制作されてる方です。

ここでもまた、友達への出産祝いの器を買うのに、迷い、何度もお店を覗き、長時間かけやっと購入。

離乳食用の小さいお椀と、旦那さんがいない時に、お揃いで使えるように、とお母さん用のお椀を買いました。いにま陶房さんのお茶碗は、平岡がSo-Raさんで購入して以来愛用しており、本当に使いやすい、といつも言っている物。小さいお椀は離乳食の時にぴったりのサイズです。手作りの作家もので陶器で出来ているものだからこそ、物を大切に扱う、ということを少しでも意識しながら、お子さんに使ってもらえたらいいな、と思います。プレゼントするのが、楽しみです。

いにま陶房:http://www5.kcn.ne.jp/~inima/index.html

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そんなこんなで気がつけば、しっかりお買い物を楽しんでいました。

...でも、まぁ、焦らずに、少しずつ、繋がりを増やしていけたらいいな

と思います。

 

こんな私ですが、みなさん、これからもどうぞよろしくお願いいたします。