月・火曜日定休 10時〜18時(L.O17時30分)
入場無料
2月26日は、マンマミーアブランチなどの開催のためカフェの営業は3時からとなります。
この日はマンマミーアからタルトが届く予定ですのでお楽しみに。
作品やお菓子などの展示販売は終日行っております。

今展では、フライヤーも展示も本のような作りにしたいという健夫さんの希望で、川端夫妻と共に約10年を振り返り、これから先の年月を楽しみにして、私(vow's 平岡)は文章を寄せ、川端さんが写真や動画を撮影。大阪からは少し遠いマンマミーアを少しでも実感していただけるように展示したいと思っています。 会期中は、ふだんは甲賀市のマンマミーアでしか味わえない、美愛さんのお菓子や季節のコンフィチュールがたくさんやって来ます。 健夫さんの木工作品のオーダーは、現在一年以上お待ちいただく状態ですが、今展では定番作品がフルに揃います。 この機会に、マンマミーアの魅力をたっぷりとお楽しみください。


川場健夫に会える日
2月22日(水)
3月5日(日)…ベビースプーン・ワークショップ
ご自身のお子様用や、お友だちやご家族の出産のお祝いにお求めになる方も多い人気のベビースプーンを、川端健夫さんと一緒につくります。仕上げにお子さんのお名前を焼き付けて、世界にたった1つのスプーンが完成します。
13時から16時の3時間
定員:8名様(ご予約制)
参加費:¥3,000+税
*お問い合せ・お申し込みはホームページのお問い合わせフォーム、またはFacebook、Twitter、Instagramのダイレクトメッセージ、店頭、お電話にて受け付けております。


川端美愛に会える日
2月26日(日)
マンマミーアブランチ vow's special
①12時〜 ②12時30分〜
定員:合わせて12名様限定(ご予約制)
料金:¥2,000+税  アペリティフ(ノンアルコール)、スープ、ワンプレートのブランチにケーキ、ドリンク付き
*おかげさまで満席となりました。
川端美愛のコンフィチュール・ワークショップ
美愛さんのお菓子づくりへの思いやライフスタイルなどについてのお話を伺いながら、フランス流のジャム「コンフィチュール」をつくる過程をご覧いただきます。 希望者の方には簡単なお手伝いもしていただいて、ワークショップ終了後には、小瓶に詰めたコンフィチュール1本をお持ち帰りいただきます。
15時から17時までの2時間
定員:8名様(ご予約制)
*おかげさまで満席となりました。

「マンマミーアが紡ぐもの」に寄せて

 小さな丘の上に木造の小さな校舎が建っている。
 建築から、優に80年を超えているが、その姿は古さや枯れた印象を与えてはいない。使い込まれた木の校舎はとても清潔で柔らかく、今も生きているものの潤いを感じさせる。 「お化け屋敷」と近所の子どもたちに囃されていた廃屋は、一組の若いものづくりの夫婦と出会って眠りから目覚め、息を吹き返した。

 2012年、私はこんな書き出しで、滋賀県甲賀市にあるパティスリーとギャラリーと木工工房の複合施設「マンマミーア」のことを紹介した。 マンマミーアは、2004年7月、木工作家の川端健夫さんとパティシエの美愛さん夫妻、そして多くの友人たちの手によって改修されて産声を上げた。 まだ名も無く、財力もない若いものづくりの夫婦は、この場所を「文化の発電所」にしようとまっすぐに歩き始めた。

 あれから12年。古い木造校舎は、地域の方だけではなく、関西から全国へと知られ、多くの方に喜ばれ、愛される存在になった。 地域に根ざした素材にこだわり、独自の味を描くパティシエ 川端美愛。 美しいだけではない、人々の暮らしを彩り、より良くするものづくりを黙々と続けながら、作家たちのための場を育み続けている木工作家 川端健夫。 若かった二人も四十代になった。

 2016年の暮れ、川端夫妻と一緒に食卓を囲んでたくさん話をした。主に私と美愛さんがワイワイしゃべり続けていたのだけれど。 二人に、2017年の抱負のようなことをたずねてみた。すると健夫さんは、 「ただ当たり前に、自分自身で作品をつくり続けたい。今の僕はそういう時期なんだと思う」と静かに言った。 これまで自分の考えを表立って発信せず、ものづくりに邁進してきた美愛さんは、 「これまで自分の中にだけあった強い気持ちやこだわりを、これからは発信しようと思う。そして、動いてみようと思う」と言った。

 二人と出会ってからもうすぐ10年になる。その間二人はいつも、静と動であったり、熱かったり冷静だったリ、よくけんかのような勢いで言い合いもしていた。それをいつもちょっとヒヤヒヤしながら、でも、人生をかけてものづくりをするもの同士、ここまで気持ちをぶつけ合いながら一緒に生きていくんだなぁ、と私なりに納得したりもした。

 ものをつくることを生業にして生き続けることは、止むことなく打ち寄せて来る波に向かい、その波に乗ろうとしたり、立ち上がろうとしたり、潜り込んだり、のまれたり、ただ体をゆだねて耐えたりしているようだなぁと思うときがある。悩み、発想し、楽しみ、苦しみ、感動もしながら、ずっと手を動かし生み出し続ける。喜びや驚きや感動を、人や世の中に送り続ける。そういう答えのない生涯を、自分の力で生きる人。マンマミーアの二人を見ていると、そんなことを思う。

 今展は、全国で広く名前を知られる存在となったマンマミーアのものづくりの「今」をご覧いただきながら、彼らを取り巻く里山の澄んだ空気のこと、上質な果物やバターのこと、素朴で嘘のないものづくりのことなどを、二人の作品を通して感じていただきたいと企画しました。 オープンから12年、成熟し変化し続けるマンマミーアの姿をぜひご覧ください。

vow's space+cafe 平岡京子