健夫さんの原点 “ベビースプーン”


今回のマンマミーア展で、川端健夫さんがワークショップで教えてくださるのは、現在のものづくりの原点となったベビースプーンです。

洗練された家具をつくる師匠のもとで木工の修業を始めた頃は、美しいものづくりをひたすら追い求めていたという健夫さん。
そこから日々の暮らしに役立ち、愛着の湧く現在のような木の道具づくりへとものづくりが変化したのは、長男のいつき君が生まれたことがきっかけでした。

妻の美愛さんは、出産直前まで仕事をしたいと考えて、滋賀県甲賀市のマンマミーアの中の自宅スペースでの出産を選びました。
その時にお世話になった助産師さんに、「お父さんが木工作家なら、赤ちゃんにシロップを飲ませるスプーンをつくってみては?」というアドバイスをもらったのだそうです。

家族のために生活の道具をつくることは、健夫さんにとっては初めての経験でした。
生まれてきたばかりのいつき君のくちびるに、戸惑いながら何度も試作したスプーンを触れさせ、小さな手のひらにスプーンを握らせて、赤ちゃんのためのスプーンのデザインや機能を求めました。

こうして、初めての赤ちゃんのための木の道具「ベビースプーン」が完成しました。
このときのものづくりは、美しいカタチを求めていたときのものとは違っていました。そして、完成したときの感動はとても大きく新鮮なものだったそうです。

健夫さんのものづくりを変えたベビースプーン。
大切な小さな子どもたちのためにつくってくださる方にご参加いただけましたら、とても嬉しく思います。

○川端健夫のベビースプーン・ワークショップ

ご自身のお子様用や、お友だちやご家族の出産のお祝いにお求めになる方も多い人気のベビースプーンを、川端健夫さんと一緒につくります。仕上げにお子さんのお名前を焼き付けて、世界にたった1つのスプーンが完成します。

日時:3月5日(日) 13時から16時の3時間
定員:6名様前後(ご予約制)
参加費:¥3,000+税