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「会えない今だから、会いたい人にお手紙を書こう」

沖縄の海

先月、自粛・自粛で緊張いっぱいの日々の中、小学3年生の小さなお友達から絵をプレゼントしてもらいました。熱帯魚がいっぱいの沖縄の海の絵です。

嬉しくて、お礼の絵葉書を出しました。仲良しの友人でもあるイラストレーターのふかおてるみさんの絵葉書です。

そうしたらまた、お返事のお便りが…。青い葉書サイズの画用紙に「お手紙ありがとう」と書いてありました。

嬉しくて、嬉しくて…。作品展が次々に延期や中止になり悶々とする毎日、vow’sには何もできることがないなあ、とかなり落ち込み焦っている心に光が差し込んだような気がしました。

「そうだ!お手紙を書こう!お手紙で会おう!」

大好きな絵が描かれているポストカードなら、文章は短く気軽に書けて、受け取った人もきっと気持ちが伝わって楽しんでもらえるのではないかな、と思いました。

vow’sにゆかりのある人気の作家さんたち、深尾竜騎さん、ふかおてるみさん、酒井ひさおさん、松岡あやさんの4名に大急ぎでお願いをして、特別にポストカードを3枚1組でセットしていただきました。

そして作家の皆さんのご好意で、売り揚げの一部を医療に携わる機関へのチャリティとしてお送りできることになりました。これまで、災害などへの寄付のために古本の交換やライブでの投げ銭として貯金箱に入れていただいたお金も、今回合わせて寄付させていただきます。

本日より、お弁当テイクアウト中のほんま食堂のカウンターにて展示・販売いたします。貯金箱を設置していますので、その中に代金を投入してください。お弁当をお待ちの間やお近くを通られた時に、ぜひご覧ください。

1セット 3枚入りで500円(税込)です。 

各作家さんに、10セットずつご用意いただきました。見本と共に展示いたしますので、お気に入りのセットをお求めください。

作家ごとのセット内容をご紹介

深尾竜騎・・・幅広い表現で、広告・書籍・雑誌などで活躍。多くのファンを持つイラストレーター・造形作家。猫の写真や日々の落書きも魅力的。

松岡あや・・・イラストレーター・造形作家・おしゃれな洋服を着た動物たちの愛情いっぱいの生活を覗き見る楽しさ。中央の糸電話は今の人々の心に寄り添う新作です。

ふかおてるみ・・・イラストレーター。犬もネコもピヨも、草花も不思議な丸いモチーフも、彼女の愛するもの。心をほっこりさせてくれるもの。

酒井ひさお・・・多彩で自由な表現で、多くのファンを魅了している画家。モチーフは常に命あるいきもの、人でもなく猫でも犬でもない命を表現する画家。

石田麗紅型作品展「空、駆ける」 開催までのこと


3月21日の初日から、もう5日が経ちました。慌ただしく手探りで準備を続けた日々も、会期が近づいてくるといつものことながらドタバタになってしまいました。でも、染色家の石田麗を世に出したいという気持ちは、私でも4年くらい、彼女を育てた師匠や大学の先生方、仲間たちはもっと長い年月の願いであっただろうと思います。

vowのような小さく名も無い展示会場では、作品たちの全てを味わっていただ国は力あ不足だと思いますが、店頭、そして頭上の鯉のぼりや、伝統工芸の紅型の技術を駆使した染色作品の美しさ、現代のセンスなど、少しでも感じていただけたら本当に嬉しく思います。

今、私が知っているのは本当に狭い世界のことではありますが、伝統工芸や美術に携わり、自分のものづくりを続ける若手の人たちは、皆色々な意味で苦労し、努力し、でも厳しい暮らしの中でも作ることを続けています。
石田さんも正にその一人。根気よく、手を抜かず、でも模倣だけではない独自のアートの世界を持っている彼女は、その作品とともにきっとこれから、もっともっと広く高く空を駆けていくのだろうと、私も仲間たちも信じています。


千歳町を訪ねて

大分県豊後大野市千歳町。「石田麗ちとせ染工房」の目の前は、なだらかに広がる田畑や緑豊かな里山が形づくるまあるい景色が広がっていた。

撮影のために鯉のぼりをあげていると、まるで見張るようにやってくるトンビやたくさんの鳥の声が大きく響く広くて高い空。

自然の風を孕んで、鯉のぼりは本当に幸せそうだった。

工房のテーブルには素朴なおやつがいっぱい。美味しい果物や手作りのお料理、新鮮な野菜、目の前の畑で採れた麦で作られた強力な麦焼酎・・・。笑顔で歓待してくれる石田麗さんのご家族とは、初めて会ったような気がしなかった。寒い季節だったけれど、工房の中はなんだかとても温かだった。

今回の撮影に力を貸してくれたカメラマンの大西二士男さんは、石田さんの作品が生きる場所を、大阪にいる時とは違った視点でたくさん見つけてくれた。愛情ある写真に感謝すると同時に、この地のパワーのようなものも感じた。

石田麗さんは、沖縄の伝統工芸の染色「紅型」を戦後復興させた紅型作家として知られる 城間栄喜氏のご子息 城間栄順氏に師事。紅型独特の型彫りや色彩、染めなどを経験し、修行を重ね、確かな技術を習得しました。その後、沖縄県立芸術大学で非常勤講師として勤務し、幅広い経験を積んで今日に至っています。

いつも意欲的で手間を惜しまず、誰とも違う自由なものづくりは、鯉のぼりをはじめとする、ユニークで美しい作品を次々に世の中に発信しています。

皆様、お忙しい3月後半の会期ではありますが、ぜひぜひ足をお運びいただき、千歳の魅力、石田麗の人としての魅力、そして大分・千歳町で生まれた新しくて自由な紅型の魅力を、ぜひ大阪でご体感ください

心よりお待ちしております。          vow’s space+cafe 平岡京子

vow’s space+ほんま食堂 6月4日始動しました。

vow’s space+cafe、4月・5月と長い間お休みをいただいておりました。「いつものんびりのvowcafeで一息つきたいな」というお客さまや、「新しい作品展やジャズライブを楽しみにしてくださっているお客さまには、本当にご迷惑をおかけいたしました。

6月4日月曜日より、vowcafeは新しい体制で始動いたしました。

カフェとギャラリーを切り盛りしてくれていた西川が嫁いで、さあこれからカフェの営業をどうしようかと迷っていたとき、はこべら・ににぎ舎の料理人 伴 緑さんから1人の若い女性の料理人を紹介していただきました。

本間礼乃さん、福井県出身で将来は故郷に戻って福井の新鮮な食材を使って食堂を営むのが夢、という若い女性です。カフェでの仕事の経験も豊富な彼女ですが、あえてランチタイムには食堂として体に良いお昼ごはんをお出したいと、無農薬や減農薬の野菜と、国産のお肉や野菜で手づくりした丁寧なお料理を作っています。

こだわりの手づくりの四角いトレイには、おいしいごはんとおみおつけ、唐揚げや魚のみそ煮などがたっぷり。また、ランチのあとは、ハンドメイドのケーキやクッキーで美味しいティータイムもお楽しみいただけます。

まだまだこれからではありますが、昭和町だから結ばれた新しいご縁を大切に。地域の方々に喜ばれるごはんとお茶のお店になれますよう、vowもほんま食堂も努めて参ります。

また、vow’sのスペースでは、もう少し先になりますがワークショップや沖縄からの作品展、ジャズライブなどの企画も進めて行きたいと思っております。ゆっくりゆっくりの始動ですが、こちらもどうぞよろしくお願い致します。