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2016年、最後の作品展を迎えて思うこと

今年最後のイベント、酒井ひさお絵画展「いきもの〜いのちあるもの〜」が始まりました。

一昨年の2014年12月10日に、念願だったイラストレーター深尾竜騎さんの作品展を開催させていただきました。そして2年が経ち、12月の同じ日に、深尾さんの作品展会場で出会った深尾さんの友人の画家 酒井ひさおさんの個展を開催できたこと、とても嬉しく感慨深い思いです。

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↑2012年深尾竜騎展より

お店を持つことは、私にとって場を持つことでした。場所が出来れば何とかなる、何かが出来る、生まれる、そんな漠然とした考えがありました。そこが、美味しいコーヒーが飲めて、心を動かすようなものとの出会いのある快適な場所なら、ほんとに言うこと無しだなぁと。

酒井ひさおさんの作品搬入日の夜には、滋賀から深尾竜騎さんがお手伝いに駆けつけてくださって、西川と私も微力ながら参加して展示準備をしました。そんな4人が集まった店内で、この2年間に私たちは少しずつ親しくなり、以前よりもずっといろいろな話が出来るようになっていることに改めて気づきました。この場所を2年間生かして育んでくださった、多くの方達のおかげだと心から思います。

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↑深尾さんと酒井さんで大作展示中

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酒井ひさお絵画展、初日からの週末は、いつもvowcafeを応援してくださっている方たちや、これまで作品展をしてくださった作家さんたちが来てくださって、にぎやかに過ごすことが出来ました。2回目の先週末は、酒井さんとお仲間の懐かしい再会や感動的な出会いの場面に立ち会うことが出来て、またまたとても幸せでした。

思い返せば、この場所はまるで「いきもの」のように一人歩きをして、いつの間にかたくさんの人と人を結びつけ、いろいろなものを呼び寄せてくれていたんですね。自分で作ったつもりだった場所は、多くの人たちの支えを栄養に成長して、自力でどんどん動いています。日々頑張っている西川と、だいぶお疲れ気味の私を乗せて、時間の中を運んでくれているような気がします。今、この場にいられることにも感謝しなきゃ、そんなことを考えながら、年内最後の個展会場に立っています。

2周年を迎えて

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2周年を迎えて

 

小さなお子さん連れの若いご夫婦。

小さいお子さんはまだはっきり話せない、けれどたくさん、お話します。

お父さんとお母さんは嬉しそうに、お子さんを見つめ、時には一眼レフで写真を撮ったり、お話したり。

 

ある日、ご予約いただいたお客さま。

ひとりの女性の方がもう1人の女性の方へと、誕生日プレゼントを渡していました。

プレゼントをもらった女性は、一緒にいた男性へ「私がどんなに嬉しいか、わかる?」と。本当に嬉しそうに、楽しそうに笑う笑顔が印象的でした。

 

ある朝は、障害を持っている方とその方の入所されている施設の若い男性。

大きな車椅子も手慣れた様子で動かし、入り口の段差を乗り越え、店内へ。

フレンチトーストと、ホットコーヒー。ゆっくり、ゆっくり、その人のペースに合わせて、小さく切ったフレンチトーストを口に運びます。時には、2人で笑い合いながら。

 

いつも来てくれる、友人とそのお子さん。

お子さんは、虫が大好き。いろんな虫のことを、話してくれます。ときには、外で、捕まえて来たりして・・・。

思わず、こないでーと逃げる私を追いかけまわす、その顔は本当に楽しそう。

 

オープン当初から通ってくださるお客さま。

ベビーカーに乗っていたお子さんはいつの間にか、しっかり、1人で歩き、たくさんの言葉をしゃべるようになっていました。普段は恥ずかしがっているけれど、時々はにかむ顔は、本当に可愛いです。

 

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この2年。この店で。

本当にたくさんの出会いがありました。

お客さまが、嬉しそうに笑っている。その笑顔をみると、とっても嬉しく思います。

 

私たちに出会いがあるように、お客さまにとっても、素敵な人や作品との出会いの場となりますように。

そうして、できた繋がりがまた、いろんな形で、広がっていってくれたら。

 

そんな思いで今日も、お店で皆さまをお待ちしています。

 

至らない点も多々あるかと思いますが、丁寧に人と接することを常に心がけ、これからも楽しい時間を、この店で、みなさんと共に出来たらいいな、と思っています。

 

これからもどうぞ、よろしくお願い致します。

 

西川 容子

赤ちゃんとお母さんとお店と。

赤ちゃんを連れたお母さんがやって来ると、カフェの厨房の中にいる西川は嬉々とした顔で外までバギーを出迎え、にじり寄って行きます。うちのお店は、眠った赤ちゃんとお母さんという組み合わせのご来店も多いのです。

赤ちゃんが寝ている間はお母さんの貴重な休憩時間。ゆっくり過ごしていただきたくて、西川はささやくような声で「いらっしゃいませ・・・」とオーダーを取りに行きます。ほかにお客様がいないときなら、エアコンも音楽もものすごく弱〜くなります。

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赤ちゃんが入れないカフェも多いとお客さまからもよく伺います。それはお店の考え方と、お店に対して、そしてお店で過ごす時間に対して、お客さまが期待することに合わせてそうあるのだと思います。良いも悪いもありません。

ウチの場合は、赤ちゃんマニアのお姉さんと、おばあちゃん年齢に近づいているおばちゃんのお店なので、ウエルカム。赤ちゃんのときから通ってくださるご家族のお子さんが、オープンから2年で保育園に通園するようになって、西川のことを「お姉ちゃん」と呼んでくれたり、私のことを、「平岡さん」と大人っぽく呼んでくれたりするのがとても嬉しいので、どうぞどうぞということになっています。

同じ時間を店内で過ごすお客様に対して、きちんと配慮してくださるお母さんたちが大半であることも、お子さん連れのお客さまに対して寛容なお客さまが多いことも、本当に恵まれていると思います。とても嬉しいことです。

今日は、2ヶ月前まで妊婦さんだったお母さんと、お腹にいた赤ちゃんが元気に来店してくださいました。またまた西川は大喜び。まあこんなのん びりなカフェがあってもいいのかな?

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